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Scene 19 [セルフ・ジャッジ]

[Another Side of Tennis]
坂東 海

Scene 19
[セルフ・ジャッジ]

一、 金持ち以外の人からすり盗ってはならぬ、
二、 人前でわざと転び、抱き起こされるのを利用して盗るなど、汚いわざをしかけてはならぬ、
三、 何人もが共同でわざを仕かけてはならぬ
「鬼平犯科帳」スリの三カ条

こりゃあサッカー選手の大半は鬼平に捕まっちゃうな。
評論家は「技と転ぶ位のしたたかさが必要」と言う。
中田英寿はそう言うプレーがある事を認めつつも「わざと転んだり、痛がったりはしない」と言う。
評論家の言う事なんか、スポーツだろうが音楽だろうがたいていクソだ。
ところで普段TV等で観るテニスの試合には必ず審判がいるが、ジュニアの試合等は審判がいない事が多い。
セルフ・ジャッジ=プレイングアンパイアとでもいったところか。
ルールは至極簡単で「自分のコートのジャッジをする」だけだ。
そして「瞬間的にジャッジし、迷ったら相手に有利に判定する」と言う人間性リトマス試験紙みたいな約束がある。
これがなかなか味のあるところだ。
ジュニアの頃、相手のファーストサーブは迷わず「フォルト」とコールする奴がいた。
俺等はそれをお決まりのギャグとして笑った。
相手は「相手のコールに不平を言うのはスポーツマンシップに反する」と言うもう一つのお約束でぐっと我慢して試合を続ける。
えっ、俺だったら?
そんなの勿論クレームつけるに決まってるじゃないか!
だって「相手のコールに不平を言うのはスポーツマンシップに反する=お互い悪気ないミスはあるんだから」って事だろ?
まあ奴は本能でそうしていて悪気はなかったかもしれないが。

「フェアに戦うなんてまっぴらだ 非難されてもへっちゃらさ 政治家みたいに良心とはおさらばしたのさ 優勝カップと金が欲しいんだ、ベイビー でも控え室に戻るともう一人の俺が泣いてるぜ」WINNING UGLY/ROLLING STONES

わざと転ぶサッカー選手が、ジャッジに迷ったら何てコールするのか見てみたい。

最後にに鬼平犯科帳からもう一つ
一、 盗まれて難儀するものへ手を出さぬこと、
二、 人を殺傷せぬこと、
三、 女を手ごめにせぬこと
「鬼平犯科帳」盗賊三カ条

STOP KILL!THE WORLD WILL NEVER BE THE SAME/Kai Yoshihiro

2004.7.4
Shin-yurigaoka
KAI | 投稿者 坂東海 00:01 | コメント(0)| トラックバック(0)
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